この記事では、注文住宅が完成するまでの期間について解説します。
注文住宅は土地探しやプラン設定などを行う必要があり、建売住宅と比べて完成までに時間がかかります。そのため、完成までの流れや各工程にかかる期間を事前に把握しておくことが大切です。
そこで、この記事では注文住宅の期間を短くするポイントについても解説します。注文住宅を検討している人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
【この記事でわかること】
注文住宅の完成までに必要な期間は6〜15ヶ月
状況によって変動しますが、注文住宅の完成までは一般的に6〜15ヶ月ほどかかるとされています。この期間には、計画の立案から設計、施工、引渡しまでの全工程が含まれます。
注文住宅は、完成まで長い期間が必要です。なぜなら、情報収集や建築会社選び、打ち合わせや工事など、やるべきことが非常に多いからです。
各段階での計画と準備をしっかりと行い、スムーズにプロジェクトを進めることで、理想の住まいを実現できます。余裕をもって計画を立てることで、後悔のない家づくりが実現可能です。
注文住宅が完成するまでの流れと期間
ここでは、注文住宅完成までの流れと各工程にかかる期間を紹介します。大まかな流れは下記のとおりです。
上記5つの工程について順番に解説します。
STEP1.情報収集・予算決定(2〜5ヶ月)
家づくりの第一歩は、情報収集と予算決定です。家族の希望やライフスタイル、将来の計画を基に、どのような家を建てたいのかを明確にしましょう。
情報収集の段階では、インターネットや住宅展示場を訪れて、最新の住宅トレンドや施工事例を調べます。家づくりの参考となる住宅を見つけるのがおすすめです。
予算決定の段階では、家づくりにかかる総費用を考慮し、住宅ローンや自己資金のバランスを見ながら現実的な予算を設定します。予算には、建物本体の費用だけでなく、土地代や税金、諸費用、家具や引っ越し費用も含めて考える必要があります。
STEP2.土地・建築会社選び(3〜6ヶ月)
次に、家を建てるための土地と、建築を依頼する会社を選定します。
希望のエリアやライフスタイルに合った土地を探します。駅や学校へのアクセス、周辺環境、土地の形状や面積などの条件は非常に重要です。気に入った土地が見つかったら、日当たりや地盤の状況も確認することが大切です。
信頼できる建築会社を選ぶためには、過去の施工実績やアフターサービス、口コミなども参考にしながら、自分たちの希望に最も合った会社を選定しましょう。
STEP3.契約・打ち合わせ・ローン申請(3〜6ヶ月)
契約・打合せ・ローン申請の工程には3〜6ヶ月かかり、以下の手順が必要です。
契約の際は、費用や工期、保証内容などを十分に確認しましょう。打ち合わせの際は、自分の意見をしっかりと伝えることが重要です。
後から変更するのは非常に困難なため、早いうちからすり合わせを行うことをおすすめします。
STEP4.工事(4〜7ヶ月)
設計が確定し、必要な確認申請が完了すると、いよいよ工事が始まります。工事期間中は、適宜進捗を確認し、必要に応じて現場で打ち合わせを行います。
工事の工程は以下のとおりです。
STEP5.引渡し・手続き・引っ越し(1ヶ月)
建物が完成したら、施主による内覧と竣工検査が行われます。この検査では、設計通りに施工されているか、設備に不具合がないかを細かくチェックします。
もし不具合が見つかった場合、引渡し前に修理を依頼することが一般的ですが、軽微な修繕であれば入居後に対応してもらうことも可能です。
竣工検査が無事に完了したら、建物の所有権を確定させるための登記手続きを進めます。登記が完了すると、正式に建物が施主のものとなり、引渡しが行われます。
引渡しを受けた後は、いつでも新居への引っ越しが可能です。
注文住宅の完成までの期間が長くなってしまう原因
ここでは、注文住宅の完成までの期間が長くなってしまう原因を紹介します。
⚫︎土地探しがスムーズに進まない
⚫︎設備やプランの決定に時間がかかる
⚫︎使用する設備や素材を頻繁に変更する
これらの原因によって、前述した期間よりもさらに長くなる可能性があります。少しでもスムーズに進めるためには、起こりうる原因をしっかりと押さえておくことが大切です。
土地探しがスムーズに進まない
まず、土地探しがスムーズに進まないことが挙げられます。
希望する条件に合った土地を見つけるのは容易ではなく、人気エリアでは予算内で購入できる土地が限られているため、探すのに時間がかかることがあります。
また、見つけた土地が他の購入希望者と競合することもあり、決定までにさらに時間がかかることも少なくありません。
設備やプランの決定に時間がかかる
次に、設備やプランの決定に時間がかかる場合も、工期が延びる要因となります。
注文住宅では、施主の希望を細部まで反映できる反面、どの設備やデザインが最適か迷うことが多くなりがちです。
何度も打ち合わせや検討を重ねるうちに、決定までの時間が長引いてしまうことがあります。また、家族内で意見が一致しない場合も、調整に時間がかかる原因となります。
使用する設備や素材を頻繁に変更する
さらに、使用する設備や素材を頻繁に変更することも、工期が長くなる原因の1つです。
施工が進んでから変更を行うと、既に施工済みの部分をやり直す必要が出てくることがあり、その結果、工事全体の期間が延びてしまいます。
また、変更した設備や素材がすぐに手配できない場合、納期が遅れることが工期全体に影響を与えることもあります。
注文住宅の完成までの期間を短くするポイント
ここでは、完成までの期間を短くするポイントを紹介します。
⚫︎完成時期から逆算してスケジュールを立てる
⚫︎譲れない条件とできれば叶えたい条件を分ける
⚫︎理想のマイホームのイメージを家族で一致させる
⚫︎期限を決めて土地探しを行う
順番に見ていきましょう。
完成時期から逆算してスケジュールを立てる
引っ越しの希望日程を定め、完成時期から逆算してスケジュールを立てるのがおすすめです。
完成までに6〜15ヶ月かかることを踏まえ、1ヶ月程度の余裕をもって計算すると良いでしょう
こだわりが強いほど決断が長引くので、期限を決めて割り切ることも大切です。
譲れない条件とできれば叶えたい条件を分ける
次に、譲れない条件とできれば叶えたい条件を明確に分けることが大切です。すべての要望を叶えようとすると、決定に時間がかかります。
優先順位を明確にしておくことで、迅速な意思決定が可能になり、工期の短縮に繋がります。条件を分ける場合は、独断で決めるのではなく、家族と相談したり、建設会社と相談したりするのがおすすめです。
理想のマイホームのイメージを家族で一致させる
理想のマイホームに対するイメージを、家族全員で一致させることも重要です。家族間で意見が分かれると、設計や設備の決定に時間がかかることがあります。
初期段階でしっかりと話し合い、共通のイメージをもつことで、スムーズに進行できます。
期限を決めて土地探しを行う
条件を完璧に満たす土地はなかなか見つかりにくいので、条件の優先順位と土地探しにかける期間を事前に決めておくのがおすすめです。
また、希望のエリアが狭いと条件に合う土地が見つかりにくいので、なるべく範囲を広げるのが重要です。
希望の条件をハウスメーカーや工務店に伝え、納得できる土地を見つけましょう。
注文住宅の完成までの期間に関するよくある質問
ここでは、完成までの期間に関するよくある質問を紹介します。
よくある質問は以下の3つです。
⚫︎完成までの期間が土地ありと土地なしでどれくらい異なる?
⚫︎完成までにかかる期間は短ければ短いほうがいい?
⚫︎建築会社との打ち合わせはいつからいつまで行う?
上記3つの質問に回答します。
完成までの期間が土地ありと土地なしでどれくらい異なる?
土地有りと土地なしでは、完成までに約3〜6ヶ月程度の違いがあります。
既に土地を所有している場合、土地探しの期間が不要となり、すぐに設計や建築の打ち合わせに移行できます。
新たに土地を購入する場合、まずは探すことから始めなければなりません。場合によってはさらに期間がかかることがあります。その後、土地の購入手続きや地盤調査などの準備を経て、ようやく設計や建築の工程に移行します。
完成までにかかる期間は短ければ短いほうがいい?
注文住宅は、期間が短ければ良いわけではありません。なぜなら、急いで進めることで設計や施工において細部の不具合が生じたり、選択肢が限定されたりするリスクが伴うからです。
例えば、希望する素材や設備が納期に間に合わない場合、妥協せざるを得ない状況になります。また、施工会社とのコミュニケーションが不十分となることもあるでしょう。
このように、家づくりにおいては期間の短さだけに焦点を当てるのではなく、事前の情報収集やこまめな相談にも目を配りましょう。
建築会社との打ち合わせはいつからいつまで行う?
打ち合わせは、初期段階から引渡し直前まで、継続的に行われます。具体的な内容は以下の表を参考にしてください。
理想の住宅を実現するためには、打ち合わせが必要不可欠です。妥協したくないポイントはしっかりと伝えましょう。
注文住宅は完成までの期間が長くなりすぎない工夫が重要
この記事では、注文住宅が完成するまでの期間や、短くするポイントなどを紹介しました。
注文住宅の完成までには、長い時間が必要です。完成までのスケジュールをあらかじめ確認しておくことがおすすめです。
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