住宅ローンは、銀行をはじめとしたさまざまな金融機関で取り扱われており、 借入先によって金利や手数料、団体信用生命保険(団信)、審査条件などが異なります。
そのため、「住宅ローンはどこから借りればよいのだろう」と迷う方も少なくありません。
住宅ローンの主な借入先には、銀行などの民間金融機関が提供する住宅ローン、 民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する「フラット35」、 一定の条件を満たす方が利用できる「財形住宅融資」などがあります。
この記事では、住宅ローンの借入先ごとの特徴や選び方に加えて、 金利タイプや夫婦で住宅ローンを組む場合の借り方についてわかりやすく解説します。
住宅ローンの主な借入先は3種類
住宅ローンを検討するときは、まず「どこから借りるか」を整理しておきましょう。
主な借入先には、「民間金融機関の住宅ローン」「フラット35」「財形住宅融資」があります。 それぞれ金利や手数料、利用条件などが異なるため、特徴を理解したうえで比較することが大切です。
| 借入先 | 主な特徴 | 確認したいポイント |
|---|---|---|
| 民間金融機関 | 銀行や信用金庫、ネット銀行など。商品や金利タイプが豊富 | 適用金利・諸費用・団信・審査条件 |
| フラット35 | 全期間固定金利型で、完済まで金利が変わらない | 住宅の技術基準・融資率・借入期間 |
| 財形住宅融資 | 財形貯蓄など一定条件を満たす方が利用できる | 財形貯蓄期間・残高・融資上限 |
民間金融機関の住宅ローン
メガバンクや地方銀行、信用金庫、ネット銀行、住宅ローン専門会社などが提供する住宅ローンです。
金融機関ごとに独自の商品を用意しており、 変動金利型や固定期間選択型、全期間固定金利型など、さまざまな選択肢があります。
また、金利だけでなく、事務手数料や保証料、団体信用生命保険の保障内容なども金融機関によって異なります。
民間金融機関の住宅ローンのメリット
- 住宅ローン商品の選択肢が多い
- 金利タイプや団信などを比較して選びやすい
- 金融機関によっては店舗やオンラインで相談できる
民間金融機関の住宅ローンのデメリット
- 商品数が多いため比較が難しい
- 事務手数料や保証料などの条件が金融機関によって異なる
- 審査条件や適用金利が金融機関によって異なる
フラット35
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供する、全期間固定金利型の住宅ローンです。
資金を受け取る時点で完済までの借入金利と返済額が決まるため、 将来の金利上昇によって返済額が変わらないことが特徴です。
一方で、利用するためには申込者に関する条件だけではなく、 住宅金融支援機構が定める住宅の技術基準などを満たす必要があります。
フラット35のメリット
- 完済まで借入金利が固定される
- 将来の返済額を把握しやすい
- 保証料や繰上返済手数料が不要
フラット35のデメリット
- 変動金利型と比べて借入時の金利が高くなる場合がある
- 住宅が一定の技術基準を満たす必要がある
- 借入期間や融資率などによって金利条件が異なる
財形住宅融資
財形住宅融資は、勤務先などを通じて財形貯蓄を行っている方などが、 一定の条件を満たした場合に利用できる住宅融資制度です。
住宅金融支援機構の財形住宅融資では、 返済開始から終了まで5年ごとに適用金利を見直す「5年固定金利制」が採用されています。
融資額は財形貯蓄残高の10倍までで、最高4,000万円までとなります。 ただし、住宅取得価額などによる上限もあるため、実際の利用条件は申込時に確認しましょう。
財形住宅融資のメリット
- 条件を満たす場合、住宅取得時の選択肢の一つになる
- 5年間は適用金利が固定される
財形住宅融資のデメリット
- 利用できる人が限られる
- 財形貯蓄残高などの利用条件がある
- 5年ごとに適用金利が見直される
住宅ローンの借入先を選ぶ5つの比較ポイント
住宅ローンは、単純に「金利が一番低い金融機関を選べばよい」わけではありません。
長期間利用するものだからこそ、金利以外の条件も含めて比較しましょう。
| 比較ポイント | 確認したい内容 |
|---|---|
| 金利 | 金利タイプだけでなく、実際の適用金利まで確認する |
| 諸費用 | 事務手数料・保証料などを確認する |
| 団信 | 基本保障や疾病保障、上乗せ金利などを確認する |
| 繰上返済 | 最低返済額や手数料、手続方法を確認する |
| 相談・手続方法 | 店舗相談やオンライン手続きの対応状況を確認する |
1.金利タイプ・適用金利
住宅ローンには、変動金利型、固定期間選択型、全期間固定金利型などがあります。
同じ金利タイプでも、実際に適用される金利は金融機関や商品、審査結果などによって異なる場合があります。
2.事務手数料・保証料などの諸費用
住宅ローンを利用するときには、融資事務手数料や保証料などが必要になる場合があります。
表示されている金利だけではなく、借入時に必要となる諸費用も含めて比較することが大切です。
3.団体信用生命保険(団信)
団体信用生命保険は、住宅ローン契約者が死亡または所定の高度障害状態などになった場合に、 住宅ローン残高の返済に備えるための保険です。
金融機関によっては、がん保障や三大疾病保障などを付けられる商品もあります。 保障内容や上乗せ金利の有無なども確認しましょう。
4.繰上返済の条件
住宅ローンの一部繰上返済を利用する場合、最低返済金額や手数料などが金融機関によって異なることがあります。
将来的に繰上返済を予定している場合は、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
5.店舗相談・オンライン対応
住宅ローンについて対面で相談したい方もいれば、手続きをオンラインで進めたい方もいるでしょう。
借入後も長期間利用することを考え、自分に合った相談・手続方法が用意されているかも比較ポイントになります。
住宅ローンの金利タイプ
住宅ローンの返済額には、借入額だけでなく金利による利息も含まれます。
住宅ローンの金利タイプは、大きく「全期間固定金利型」「変動金利型」「固定期間選択型」に分けられます。
| 金利タイプ | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 全期間固定 | 完済まで金利が変わらない | 借入時の金利が変動型より高い場合がある |
| 変動 | 市場金利などに応じて適用金利が見直される | 金利上昇によって利息負担が増える可能性がある |
| 固定期間選択 | 一定期間のみ金利を固定する | 固定期間終了後の金利・返済額が変わる場合がある |
全期間固定金利型の特徴
全期間固定金利型は、借入時から完済まで適用金利が変わらないタイプです。
毎月の返済額を把握しやすいため、長期的な資金計画を立てやすいことが特徴です。
メリット
- 将来金利が上昇しても影響を受けない
- 返済額が把握しやすく資金計画を立てやすい
デメリット
- 変動金利型より借入時の金利が高くなる場合がある
- 借入後に市場金利が低下しても適用金利は基本的に変わらない
変動金利型の特徴
変動金利型は、市場金利などの動きに応じて適用金利が見直されるタイプです。
一般的には全期間固定金利型より借入時の金利が低く設定されることがありますが、 将来金利が上昇すれば、支払う利息や返済額が増える可能性があります。
一部の金融機関では、元利均等返済の場合に、 毎月の返済額を一定期間変更しない「5年ルール」や、 返済額の見直し時に前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」が設けられています。
注意: 5年ルールや125%ルールは、すべての住宅ローン商品に適用されるものではありません。 契約する金融機関の商品内容を必ず確認しましょう。
メリット
- 固定金利型より借入時の金利が低くなる場合がある
- 金利が低い状態が続けば利息負担を抑えられる可能性がある
デメリット
- 金利が上昇すると利息負担が増える可能性がある
- 将来の返済額を確定できない
固定期間選択型の特徴
固定期間選択型は、2年、5年、10年など一定期間の金利を固定するタイプです。
固定期間中は適用金利や返済額が安定しますが、 固定期間終了後は、その時点の金利状況や商品条件に基づき、新たな金利タイプを選択することになります。
メリット
- 固定期間中は返済額を把握しやすい
- 一定期間の金利上昇リスクを抑えられる
デメリット
- 固定期間終了後の返済額が増える可能性がある
- 固定期間終了後の金利条件を事前に確定できない
夫婦・家族で住宅ローンを借りる方法
住宅ローンは一人で契約する方法だけでなく、 夫婦など二人の収入を利用して借りる方法もあります。
主な方法には「ペアローン」「連帯債務」「連帯保証(収入合算)」があります。
| 借り方 | 契約 | 特徴 |
|---|---|---|
| ペアローン | 2人がそれぞれ契約 | 2本の住宅ローンを組む |
| 連帯債務 | 1本のローンを2人で負担 | 2人とも返済義務を負う |
| 連帯保証 | 1人が契約者 | もう1人の収入を合算する場合などに利用 |
ペアローン
ペアローンは、夫婦など二人がそれぞれ別々に住宅ローンを契約する方法です。
住宅ローンを2本契約するため、それぞれが審査を受ける必要があります。
メリット
- 二人の収入を活用でき、借入可能額を増やせる場合がある
- 要件を満たせば、それぞれ住宅ローン控除を利用できる
デメリット
- 住宅ローンを2本契約するため諸費用が増える場合がある
- 一方の収入が減少しても、それぞれの返済は続く
連帯債務
連帯債務は、一つの住宅ローンに対して二人が債務者となり、 それぞれが返済義務を負う方法です。
取り扱っている金融機関や商品は限られます。
また、住宅ローン控除や団体信用生命保険の扱いは、 商品や契約条件によって異なるため、契約前に確認が必要です。
メリット
- 二人の収入を利用して借入額を増やせる場合がある
- ペアローンと比べて契約本数を抑えられる
デメリット
- 取り扱う金融機関が限られる
- 団信の保障対象などを事前に確認する必要がある
連帯保証(収入合算)
連帯保証型では、夫婦などのどちらか一人が住宅ローンの契約者となり、 もう一人の収入を合算して審査を受ける方法があります。
収入を合算することで、借入可能額を増やせる場合があります。
一方、連帯保証人は住宅ローンの契約者ではないため、 住宅ローン控除や団信の対象については契約内容を確認する必要があります。
メリット
- 二人の収入を利用できる
- ペアローンと比べて契約本数を抑えられる
デメリット
- 連帯保証人にも返済義務が生じる場合がある
- 住宅ローン控除や団信の扱いが契約者と異なる
住宅ローンの借入先は金利だけで決めない
住宅ローンを選ぶ際は、表示されている金利だけで判断するのではなく、 事務手数料や保証料、団信、繰上返済の条件などを含めて比較することが大切です。
また、同じ金融機関でも、選ぶ金利タイプや借入期間、申込者の条件などによって、 適用される条件が異なる場合があります。
まずは自分たちの収入や今後のライフプランを整理したうえで、 複数の住宅ローンを比較してみましょう。
まとめ
住宅ローンの主な借入先には、 銀行やネット銀行などの民間金融機関、フラット35、 条件を満たす方が利用できる財形住宅融資などがあります。
また、借入先だけでなく、 「変動金利にするか固定金利にするか」 「一人で借りるか夫婦で借りるか」 といった選択によっても、将来の返済計画は変わります。
住宅ローンを比較するときは、金利だけを見るのではなく、 諸費用や団信、返済方法などを含めて総合的に考えることが大切です。
横尾材木店には、住宅ローンや資金計画について相談できるスタッフが在籍しています。
住宅購入にあわせて住宅ローンについても相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。










