建売住宅は頭金なしで購入できますが、住宅ローン審査に影響したり、住宅ローンの返済負担が増えたりする可能性があります。
建売住宅の頭金が用意できないときは、親族からの資金援助を検討することや、金融機関に相談することがおすすめです。
この記事では、建売住宅の購入に必要な頭金の相場目安や、頭金なしで購入するメリット・デメリットなどを解説します。建売住宅の購入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
結論として、建売住宅は頭金なしで購入することができます。
物件価格の100%を借りるフルローンや、登記費用などを含める諸費用ローンを併用すれば自己資金ゼロで契約から引き渡しまで進められます。
ただし、借入額が増加するため、毎月の返済額と総支払額が増えてしまうでしょう。
● 頭金はいつ払う?
● 頭金以外に必要な諸費用は?
頭金はいつ払う?
頭金の支払いは多くの場合、融資実行日に残代金へ充当する形で決済・引き渡し時に行うのが一般的です。
売買契約時の手付金は、解約の担保という性質があり、頭金とは異なります。建売住宅は引き渡しと決済が同日に行われるのが一般的で、頭金は直前に指定口座へ振込みます。
期日や金額は、契約書や重要事項説明書などでしっかりと確認することが重要です。
頭金以外に必要な諸費用は?
頭金以外に必要な諸費用は、以下のとおりです。
総額は物件価格の約5〜8%が目安で、見積もりを取り現金不足を防ぐことが重要です。あらかじめ、シミュレーションしておきましょう。
物件価格 頭金8% 頭金10%
3,000万円 約240万円 約300万円
3,826万円(平均帯) 約306万円 約383万円
4,000万円 約320万円 約400万円
たとえば、平均価格帯の3,826万円で試算すると、頭金は約306万〜383万円になります。
ここでは、建売住宅を頭金なしで購入するメリットを解説します。
● 住宅購入の時期を早められる
● 手元に資金を残せる
● 買い逃しのリスクを防ぎやすくなる
住宅購入の時期を早められる
建売住宅の頭金を貯める期間がなくなるため、希望の学区や通勤圏に空きが出たタイミングで即座に意思決定しやすくなります。
賃貸の更新や転勤の内示、出産や入学といったライフイベントに合わせやすいのも利点です。
金利や物件価格が上昇傾向の局面では、待つ間の機会損失を抑えられる可能性が高まる点も見逃せない強みになります。
手元に資金を残せる
建売住宅の頭金を支払わない分、現金を生活資金として確保でき、急な医療費や収入減に備えやすくなります。
入居直後の家具家電、カーテンやネット工事、外構の微修正にも柔軟に対応できるでしょう。
余剰分を教育費や投資、繰上返済の原資に回す運用も選択肢の1つです。
資金に余力があれば、予期せぬ修繕や税金の支払いにも落ち着いて対処できます。
買い逃しのリスクを防ぎやすくなる
人気エリアの建売住宅は成約するのが早く、たとえば頭金の準備に数ヶ月を要すると先を越される場合があります。
フルローン前提で資金計画が固まっていれば、申込から契約までのスピードで優位に立てます。
完成済み物件や価格改定直後の好条件にも即応でき、競合が多い週末の内見ラッシュでも意思決定を遅らせずに済みます。結果として希望条件の取り逃しを減らせるでしょう。
ここからは、建売住宅を頭金なしで購入するデメリットについて解説します。
● 住宅ローン審査に影響する可能性がある
● 住宅ローンの返済負担が増える
● 将来的にオーバーローンのリスクがある
住宅ローン審査に影響する可能性がある
頭金なしで建売住宅を購入する場合、自己資金の比率が低く、借入額が物件価格の大半を占めるため、審査では返済負担率や担保評価についてシビアに見られるでしょう。
勤続年数や他の債務、クレジット利用状況、団信の健康告知などの条件について厳格に審査され、保証料や金利の上乗せ、希望額の一部否決といった結果になり得ます。
金融機関によって姿勢が異なるため、複数の金融機関で同時審査するのがおすすめです。
住宅ローンの返済負担が増える
建売住宅の頭金を用意しないと借入元本が増えるため、月々の返済額と利息総額が高くなります。
固定資産税や火災保険、設備の修繕費、教育費など定期的な支出と重なると、家計の黒字幅が薄まり、金利上昇時の耐性も下がります。
ボーナス返済に頼る計画は景気変動で破綻しやすいため、返済負担率は保守的に設定し、繰上返済や予備資金を確保する前提で資金計画を作ることが重要です。
将来的にオーバーローンのリスクがある
地域相場の下落や築年数の進行、災害や近隣環境の変化で売却価格が伸びない場合、ローン残債が売却額を上回る可能性があります。
頭金なしは元本が減りにくく、住み替え時に追い金が必要になったり、担保評価が不足して借り換えやリフォーム資金の追加借入が難航することがあります。
賃貸化しても家賃収入が返済額に届かず、持ち出しが続く展開も想定されます。
建売住宅の頭金が用意できないときは、以下のような選択肢も検討しましょう。
● 親族からの資金援助を検討する
● 金融機関に相談する
● 贈与を受ける
親族からの資金援助を検討する
建売住宅を購入するための頭金が用意できないときは、親や祖父母に援助の相談をするのも選択肢の1つです。
返済を前提にする場合は、金額・利率・返済期限・遅延時の対応を合意し、金銭消費貸借契約書を作成して振込で授受を記録します。
援助者の家計や老後資金を損なわないか、連帯保証を求めないかなども事前に確認することが重要です。第三者の同席や書面保管で透明性を高め、家族間の認識ズレを防ぎましょう。
金融機関に相談する
金融機関に相談し、自己資金が少ない人向けの商品やフラット35、親子リレーローン、諸費用込み借入、つなぎ融資などを比較検討しましょう。
金利タイプ、保証料や事務手数料、団信の範囲、繰上返済の可否、総支払額を試算してもらうことが重要です。
返済負担率や信用情報、勤続年数などの審査上の懸念点や、収入合算の活用といった審査改善策も併せて相談し、無理のない返済計画を作成します。
贈与を受ける
親族から贈与で頭金を用意する場合は、住宅取得等資金の非課税制度の活用を検討しましょう。
受贈者の年齢、床面積や住宅性能、契約日や入居期限などの要件を確認し、贈与契約書の作成、振込での受領、期限内の確定申告を行います。
非課税枠を超える部分は、暦年課税か相続時精算課税を比較します。持分登記の割合や将来の相続への影響も踏まえ、税理士等の専門家に相談して進めることが重要です。
建売住宅の購入による住宅ローン返済額をシミュレーション
ここでは、建売住宅の購入による住宅ローン返済額をシミュレーションしていきましょう。
なお、条件は以下のように設定しました。
● 物件価格 3,000万円
● 返済期間 35年(420回)
● 固定金利 年1.0%
● 等額元利返済
● 頭金20%(借入 2,400万円)
● 頭金なし(借入 3,000万円)
頭金ありのシミュレーション
頭金あり・借入額:2,400万円・毎月返済額:約6万7,100円
建売住宅の頭金20%で2,400万円を35年(420回)かけて返済すると仮定します。
まず「毎月どれくらい元金を返すか」の目安として、2,400万円を420回で割ると約5万7,143円になります。
次に「毎月の利息の目安」は、2,400万円に年1.0%を掛けて年間24万円、それを「12」で割ると月あたり約2万円です。返済が進むと残高は減っていくため、平均残高はおおよそ半分とみなし、金額をさらに「2」で割って約1万円とします。
最後に、元金の目安57,143円と利息の目安1万円を足し合わせると、毎月の返済は約67,100円になります。
頭金なしのシミュレーション
頭金なし 借入額:3,000万円・毎月返済額:約8万3,900円
頭金なしで3,000万円を35年(420回)返すと仮定し、まず「毎月どれくらい元金を返すか」の目安として、3,000万円を420回で割ると約7万1,429円になります。
次に「毎月の利息の目安」は、3,000万円に年1.0%を掛けると年間30万円、その金額を「12」で割って月あたり約2万5,000円です。さらに、返済中は残高が減るため平均残高はおおよそ半分と考え、もう一度「2」で割って約1万2,500円とします。
最後に「元金の目安」と「利息の目安」を足し合わせると、毎月の返済は「7万1,429円+12,500円=8万3,900円」になります。
シミュレーションの結果、頭金を用意するケースと比べると、毎月の返済額に約1万7千円の差があるとわかりました。返済総額で考えても負担の違いは明白といえるため、可能な限り頭金を用意することをおすすめします。
この記事では、建売住宅を購入するときの頭金について解説しました。
建売住宅は、頭金なしでも購入可能ですが、住宅ローンの返済負担が増えるなどのデメリットがあることをしっかりと理解しておきましょう。
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